問いを持って生きろ、 答えに縛られるな


 芳村思風一語一会 vol.5814

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問いを持って生きろ、

答えに縛られるな

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理性の時代は、いかに早く、いかに効率よく、

いかにカンタンに答えを出すかが求められてきた。

         

これからの時代は、たいせつなことは問いを持つこと。

答えを持つことはたいせつだが、

もっとたいせつなことは、自分の答えに縛られないこと。

       

自分の答えに縛られると、

違った答えは間違いだと判断して、

相手の間違った考え方を、

自分と同じ正しい考え方に変えようとしてしまう。

         

学生の間は、先生から正解のある問題が与えられるが、

社会人となってからは、問題は与えられるものではなく、

自分で気づくもの。

そして正解のない問題や正解がひとつではないこともたくさんある。

         

答えを持ちながらも「これでいいのか」と問い続けること。

答えよりも命の中から湧き上がってくる問いを持つことがたいせつ。

         

問いを持つことは、答えを持つことよりも価値がある。

哲学の世界では

「真の進歩は、先人が解けなかった問題を解決することによって実現するのではなく、

今まで誰も疑問を感じなかった事柄に対して疑問を持つことによってなされる」

と言われている。

         

新しい問いの発見、

今まで誰も疑問に感じなかったことに対して疑問を持つこと、

これほど素晴らしいことはない。

ところが、そんなことをすると「あいつはおかしい」と言われてしまう。

         

会社でも奇想天外な「そんな馬鹿な」というようなことを言う人間をもっと見直すこと。

とんでもないことを言う人間は、

とんでもない独創のきっかけを提案しているのかもしれない。

         

大事なことは、「いかに問うか」「何を問うか」。

どんな問いを持つかによって出てくる答えは変わるから。

         *

行き詰ったときは、その状況を打開する答えを探すのではなく、

問いを変えてみること。

問いを変えることで新しい道が開けることがある。

「どのように売れるか」ではなく

「どうしたら買いたくなるか」

と視点を変えてみること。

         *

いかに問うか、何を問うか、問い方がその人間の人間性や能力をあらわしています。

いかに問うか、何を問うかがその人間の能力なのです。

         *

新しい問いの発見が進歩をつくり出していく。

答えではない。

問い続けること。

問い方を変えてみること。

答えを持ちながらも答えに縛られないことがたいせつ。

         

答えを持ったらそこで終わり。

問いを持ったらそこから始まる。

         

問いを持って生きるか

答えに縛られて生きるか。




※「ほんとうの自分が見える55の問い」より

 文芸社 2025年1月発売



やさしい笑顔と光がすべての方に届きますように・・・


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