本物の人間になるための第1番目の条件 「不完全性の自覚からにじみ出る謙虚さを持つ」


 芳村思風一語一会 vol.5776

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本物の人間になるための第1番目の条件

「不完全性の自覚からにじみ出る謙虚さを持つ」

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「不完全性の自覚」とはどういう意味か。

「自分は不完全だ」という自覚は、

人間だけが持つことができるもの。


神は完全。

動物は人間と同じように不完全。

しかし動物は完全なるものをイメージすることができないので、

「自分は不完全だ」ということを自覚できない。

完全なるものを意識できるから、

人間は不完全であると自覚できる。

人間にしか持てないものが、この「不完全性の自覚」である。

         

頂点を極めながらもつまずいてしまう人は、

ほとんどがこの不完全性の自覚をなくして、

傲慢になってしまった人である。

たいせつなことは、不完全性の自覚からにじみ出る謙虚さ。

謙虚にしなければいけないと理性で考えている間は、

まだまだにじみ出る段階ではない。

         

謙虚さがにじみ出てくるようになるために必要なことは、

自分でも気づかないうちに自分が罪を犯しているかもしれない

という意識を持つこと。

         

人間はひとりでは生きていけないので、

他人に迷惑をかけないで生きることはできない。

知らないうちに他人に迷惑をかけていることを知ること。

         

人間は不完全だから失敗しない人はいない。

罪を犯さない人もいない。

他人に迷惑をかけない人もいない。


善良な人間とは、罪を犯さない人間ではなく、

自分が、知らないうちに罪を犯している、

気づかずに他人に迷惑をかけていることを意識できる人。

         

人間の格をつくり本物の人間になるためには、

意識的に謙虚にしようとするのではなく、

不完全性の自覚からにじみ出てくる謙虚さが必要。


          

☆「ほんとうの自分が見えてくる55の問い」より

文芸社 2025年 1月発売


やさしい笑顔と光がすべての方に届きますように・・・



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