円熟するな、角熟をめざせ


 芳村思風一語一会 vol.5700

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円熟するな、角熟をめざせ

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ひとつの分野で一人前といわれる能力を身につけるには、 

どのような分野でも三年は寝食を忘れて没頭する時期が必要と言われる。 

          

ひとつのことでプロといわれるようになるには、 

1万時間が目安になる。 

1日 10時間を1年360日、3年間夢中になって取り組めば1万時間。 

1日5時間なら6年で、1万時間。 

          

したいことがわからないときは、 

今自分がやっている仕事に、全力で取り組むとき。 

プロと言われるようになったとき、何かが自分の中で実感でき、 

そこからまた新しい出会いや展開が生まれてくる。 

存在感のある人、あいつは違うといわれるような人には、 

寝食を忘れて自分自身の限界に挑戦する時期がある。 

          

努力をするのではなく、 

心の底から湧きあがってくる欲求や欲望があれば、 

周りが「すごい努力しているね」と言っても、 

本人は夢中になって取り組んでいるので、 

努力しているとは感じていない。 

ポイントは、夢中になれるかどうか。 

          

理性でつくった意志では、続かない。 

感性から湧きあがってくる欲求があるかぎり、 

失敗しても行動を続けることができる。 

          

今までは、短所や欠点をなくして円熟をめざしてきた。 

円熟は真ん丸。真ん丸はおもしろみがない。 

人間は不完全だから、とんがったところが個性。 

          

真ん丸になろうとするのは、短所のない、完璧な神や仏をめざすようなもの。 

神や仏は人間ではありません。人ではない。 

完璧をめざすことは、人でないものをめざすことになる。 

完璧になろうとすることは「人でなし」をめざすことになる。 

          

短所の半分を残したままでも、気にしない。 

長所をとことん伸ばす。 

個性のある本物は、角張ったまま熟していく。 

個性ある本物の人間の姿は「角熟」。 

円熟するな、角熟をめざせ。 

          

一角(ひとかど)の人物をめざせ! 

 

 

※「ほんとうの自分が見える55の問い」より

 文芸社 2025年1月発売


やさしい笑顔と光がすべての方に届きますように・・・


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